- CDレビュー BUCK-TICK シングル -




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古巣であるビクターに移籍し、デビュー日である9月21日にリリースされた、ニューアルバム発売一週間前に発売された先行シングルです。

タイトル曲は近年のBUCK-TICKのスタンダードとも言える、バンドサウンド+打ち込みサウンドですが、メロは歌も演奏も優しめで、、サビで一気に力強くなる曲調は、BUCK-TICKではちょっとめずらしいかもしれません。
アルバム発売一週間前にリリースされたということもあり、アルバムの方向性を予想するヒントになる曲なのでは…と考えていましたが、この曲からアルバムのコンセプトを予想することは不可能に近いです(笑)。

カップリングのDevils Wings type2は、前のシングルと同じく、アルバム曲のリミックスで、原曲のアレンジをしたYOW-ROWさん自らによるリミックスとなっています。
BUCK-TICKでも有数に入る、がなり気味の攻撃的なヴォーカルが目立ちますが、ギターはクリーントーンのアルペジオ中心で、ドラムは打ち込みのドラムンベースとなっていて、浮遊感のある演奏とのギャップが印象的です。
力強いエイトビートの原曲と対照的で、こちらもいずれライブ用にアレンジされ、演奏される日が来るのでしょうか(笑)。

初回盤には2015年のDIQより6曲のライブ映像を収録。
Brain Wisper〜や密室、太陽ニ殺サレタ等、あまり映像化に恵まれない曲が選ばれているので、既に他のライブDVDを持っている人にも充分お勧めできます。(*´▽`)


2017/05/21作成
New world
★★★★



2014年二枚目のシングルで、ニューアルバムからの先行シングル。
タイトルの「形而上」や、今井さんのインタビューでの「シュルレアリスム」等、あまり聞きなれないキーワードが多く、どんなコンセプトを持った曲が収録されているのか、想像がつかないシングルでした。

タイトル曲「形而上 流星」は、シングルとしては久々なダークバラードで、全編にて鳴らされるアルペジオや、Cube juiceさんによる硬質でスクエアな電子音が、どことなくひでさん曲のような印象を与えます(今井さん曲ですw)。
語りかけるような歌い方や歌詞の世界観からは、どことなく「空蝉」のような、和と退廃を織り交ぜたような世界観も感じます。

カップリング曲「メランコリア -ELECTRIA-」は、デジロック路線真っ只中だった頃を思い出させるバッキバキなエレクトロナンバーで、GARIというバンドのYOW-ROWさんによるアレンジで、従来のBUCK-TICKサウンドとは印象の異なる、モダンな感じです。
ベースとドラムも打ち込みで、ギターもサビまで登場しないという徹底ぶりなのは、アルバム版が本来の姿で、こちらはリミックスに近い存在だからだそうです。
今井さんはこっちをライブで演りたいと語っていましたが(笑)。
しかしここまで徹底したエレクトロサウンドをバックにしても、全くブレずに艶やかなローヴォイスで歌い切る安定のヴォーカルがあるからこそ、BUCK-TICKは曲の振り幅をここまで拡げられたのではと思っています。
エフェクティブな処理もほとんど使われておらず、サビでぐっと低くなるメロディーはあっちゃんの歌唱スタイルにぴったりです。

そしてもうひとつのカップリング曲は「VICTIMS OF LOVE with黒色すみれ」!
MISS TAKEの時にもカップリング曲候補に上がっていましたが、星野氏に阻止された(笑)VICTIMSが今度こそ晴れてリメイクされました!w
RAZZLE DAZZLEツアーで披露されたリメイク版をベースに、黒色すみれの二人によるコーラス、ヴァイオリン、アコーディオンが加わり、なんともシアトリカルな世界観になりました…!
ギターソロはRAZZLE DAZZLEツアー時と比べ倍近い長さになり、前半は曲調に合わせた、生音に近いクリーントーンでのタンゴ調メロディから、今井さんらしい歪んだエフェクティブな後半へ繋がっていく、BUCK-TICKとしてはめずらしい構成かもしれません。
更にラストでは原曲にも殺シノ調ベ版にも、RAZZLE DAZZLEツアー版にも無かった、新たなメロディと歌詞も追加され、前述の通りシアトリカルな曲調も合わせてよりドラマチックな曲に生まれ変わりました。
というか、退廃的でアンニュイな曲調だった原曲とはほぼ別物です(笑)。


25周年イヤーも終わり、現在のカタチを壊して新しいものを作ろうと今井さんが語っていましたが、今回のシングル収録曲は見事にバラバラな曲調で、前アルバムや劇場版シングルとは明らかに変化しているのがわかります。
このシングルを聴いた時点では、次アルバムがどんなものになるのかはまだ想像出来ませんでしたが、前作とは全く異なるものになる、ということだけはハッキリと確信出来ました。


ちなみに初回盤にはDVD(BD)が付属していて、DIQ2013郡山公演から六曲が収録されています。
楽曲の合間には、東北三県での会場の様子や開演前のメンバーの姿、少しですがライブ中の映像等も入っていて、シングルのおまけとしては見応えのあるものになっています。(*´▽`)
ニコ生で放送された公演ではありますが、有料会員しか観れなかった曲が三曲も入っていますし、カメラアングルも全て新規になっているので、ニコ生を観た人でも充分に観る価値のあるものになっていますよ。
特に、年代の古い曲である「KISS ME GOOD-BYE」「太陽ニ殺サレタ」を収録してくれたのは嬉しい限りです!


2014/06/07作成
形而上 流星
★★★★★



前アルバム「夢見る宇宙」から、一年四ヶ月ぶりのシングルで、2013年夏に公開された「劇場版BUCK-TICK バクチク現象」のテーマを両A面で収録しています。
何気に初の両A面シングルで、幻想の花以来、10年と一ヶ月ぶりにヒデさんの曲が1トラック目になったシングルでもあります(笑)。

「LOVE PARADE」は、バクチク現象Tのテーマ曲で、英彦節全開の哀愁バラード!
映画のエンドロールを意識して作ったと本人が語っている通り、映画館でエンディングと共に聴いた時は、思わず涙が出そうなくらい感動したのを覚えています。(*´▽`)
なので、バクチク現象のDVDを持っていない方は、是非DVDで映像と一緒に聴かれることをお勧めします!(笑)

バクチク現象Uのテーマ曲「STEPPERS -PARADE-」は、今井さん作曲あっちゃん今井さん作詞の、タイトル通り、マーチのようなリズムとどこか抜けた陽気なギターリフが印象的な、LOVE PARADEとは正反対な明るくポジティブなナンバー。
RAZZLE DAZZLEあたりから、こういうタイプの曲が増えましたよね。
LOVE PARADEが、まるで祭りの終わり、パレードが去ってしまうかのような哀愁を感じさせたのに対し、この曲は、ここからパレードが始まる、楽しい一時が来るよ、というわくわく感を感じさせてくれます。(*´▽`)

バンドデビュー25周年を記念して、フェスや映画等、色々な大型企画が進行していて、27年目のこのシングルが、それらの流れを締めくくる作品となったと言っても良いかもしれません。
普遍の英彦バラードと、近年のモード全開のパーティーソング。
この二曲にBUCK-TICKの現在進行形が込められていて、ある意味、次への進化を前にした総決算とも取れるかもしれませんね。(*´▽`)

ちなみに、この二曲は映画の主題歌として使うためだけに作られた曲で、映画公開時から次アルバムとは関係ない曲と明言されていた通り、次アルバム「或いはアナーキー」には収録されないそうです。


初回盤付属のDVDには、TOUR2013 COSMIC DREAMERの、TDCホール公演二日目のライブ映像が収録されています。
ただ、「キラメキの中で…」以外は、前日のFTオンリー公演のDVDと収録曲がかぶっているので、FTオンリーのDVDを持っていない方向けかもしれません。(^^;
それでも、メンバーの衣装は前日と異なるので、見所がない訳ではありませんのでご安心を(笑)。


2014/04/05作成
LOVE PARADE / STEPPERS -PARADE-
★★★★★



新レーベルからのリリース第二弾となるシングル。
前作「エリーゼのために」では、初回盤はディスク三枚組という豪華仕様でしたが、今作は、シングルCD、PVを収録したDVDの二枚組で、前作には無かった、写真集ブックレットが付属します。
・・・が、それで前作と同じ2500円はちょっと割高な気がしなくも無いですが。(^^;

タイトル曲「MISS TAKE -僕はミス・テイク-」は、必殺の泣きメロが炸裂するミディアムバラード。
・・・というのは、やや強引なくくりで(笑)、ガッシリとした8ビートと打ち込みが足元を支え、そこに英彦さんのバッキング、今井さんのアルペジオが乗る曲で、歌メロは優しく叙情的なのですが、演奏陣は骨太で重厚です。
サビ以外で鳴り続ける、今井さんのクリーントーンのアルペジオや、Bメロの、なんというか日本人の琴線に強く触れる、泣きのメロディが強烈に印象に残ります。
曲の構成が、近年のBTの曲にはあまり無かったタイプで、一番サビ後に、打ち込みの鳴る間奏に入り、楽器隊が引っ込み、歌のみになるBメロへ入り、その後再び間奏に入り、ここにはギターソロが登場するという、打ち込みとギターソロ、二回間奏が入るという、ドラマチックな構成になっています。

カップリング曲の「ONLY YOU」は、これまた久しぶりのシャッフルナンバー。
演奏やコーラスに不思議なエフェクトがかかっていたり、同じく不思議な言葉選びの歌詞が印象に残る曲です(笑)。
もうひとつのカップリング曲は、なんと「My Baby Japanies」の新バージョン「My Baby Japanies -typeU-」。
打ち込み中心の曲で、ライブでは一度も披露されていなかったという楽曲でしたが、それ故に今回、ライブでも演奏できるようにというのを意識したリメイクが決まったとか(笑)。
原曲のインダストリアル的な曲調は残しつつ、ベースラインが非常にねちっこくなり、櫻井さんのヴォーカルも原曲よりも狂気が増し、何倍もパワーアップして帰って来ました(笑)。

余談ですが、この曲をリメイクするというのを決めたのは英彦さんの意思だったようで、今井さんは「VICTIMS OF LOVE」のリメイクを収録するつもりだったとか。
・・・そ、そっちも聴きたかった・・・(;´▽`)


2012/08/22作成
MISS TAKE -僕はミス・テイク-
お気に入り:★★★★☆



一年八ヶ月振りのシングルで、自ら立ち上げたレーベル、リンガサウンダからの第一弾リリースとなる作品。
メンバー5人がジャケ写になるのもめずらしいですね。殺シノ調ベ以来だそうです(笑)。

タイトル曲「エリーゼのために」は、シンプルなギターリフと、それとユニゾンしたリズム隊と打ち込みがグイグイ押していくシンプルなナンバーで、必要最低限な構成が、どことなく「SEXY STREAM LINER」の頃の作風を彷彿とさせます。
ロックは綺麗で良い子のものではなく、ちょっとワルくて刺激的なものでなくては、という今井さんの考えが反映された歌詞がまた、攻撃的で非常に心地良いです。
20周年第一弾シングルだった「RENDEZVOUS」では、「心からありがとう」と歌っていたのに、25周年第一弾である今作では「そんなものよりもっとブッ飛んだ夢を見せてよ」と歌っているあたり、今まで以上に攻撃的になっていて、まだまだ攻めの姿勢を崩さない意思を感じさせます(笑)。

カップリング曲の「夢見る宇宙」は、本来A面候補だったようで、空間系のエフェクトがかけられたギターと、リバーブ深めのヴォーカルが、どことなく「TRANS」や「薔薇色の日々」を彷彿とさせる、まるで霧の中を舞うかのような、幻想的な曲です。

そしてもう一つのカップリング曲は、なんと「SANE」のセルフカヴァー「SANE -typeU-」!
SANEは、原曲のあの不安定なリズムと、インダストリアル的な音作りが好きだったのですが、今作ではそのノリヅラさを撤廃し、爽快なロックナンバーになっていると事前に聞いていたので、ちょっと不安もあったのですが・・・。
蓋を開けてみれば、原曲に負けず劣らずの格好良い曲に!(笑)
どう聴いてもSANEなのに、完全に別の曲になっていますw
雑誌インタビューで語られていた通り、シンプルな8ビートになっていますが、原曲にもあった、インダストリアル的なメタルパーカッションやノイズは残っていますし、今井さんヴォーカルが半分以上を占めるだけあり、シンプルになりつつも、妖しさは健在です(笑)。
しかし、間奏開けの今井さんの歌に被さるように、「SEXUAL ×××××!」のフレーズが入ってるのは何故だろう(笑)。

そして、初回限定盤には、エリーゼのPVを収録したDVDと、昨年の「THE DAY IN QUESTION 2011」仙台公演の音源を収録したCDが付いています。
まさかの三枚組シングルです(笑)。
仙台公演の音源では、「さくら」で、「あのMC」が入っていたり、「Alice in Wonder Underground」の間奏では、今井さんの歌の代わりに、ギターでジングルベルのメロディを弾いていたりと、聴きどころ満載です(笑)。
「独壇場Beauty」なんかは、武道館公演のものより格好良いかも?
なので、DIQ2011のDVDを買われた方にも、充分お勧め出来ます。(*´▽`)


2012/06/04作成
エリーゼのために
お気に入り:★★★★★



前作から約半年振りのシングルで、四年前のシングル「蜉蝣」と同じく、タイアップ前提で作られた、このバンドではめずらしいシングルです。

収録された二曲は共に、櫻井さんお得意の和風ゴス風な世界観で、タイトル曲「くちづけ」は、バンドサウンド中心ながら、オルゴールやチェンバロ(アコギかも)のような音が入り、歌詞の世界観と合わせてミステリアスな雰囲気を醸し出しています。
前作「独壇場Beauty」とは全く違った作風ですが、8ビート、特に四つ打ちのリズムが強調されている面は共通しているかも?

カップリング曲は、星野さん作曲の「妖月」で、こちらはユルくてけだるい16ビート調の曲で、くちづけとはまた違った妖しさをもちます。
低音域と、ウィスパーとファルセットを合わせた歌い方を使い分けるさまは、まさに櫻井さんの独壇場です(笑)。

初回盤のDVDには、くちづけのPVとメイキング映像が収録されています。吠える犬に振り返る櫻井さんのシーンがなんだか面白いです(笑)。





2010/10/02作成
くちづけ
お気に入り:★★★★



前作から約13ヶ月ぶりのリリースとなったシングルで、次回作への布石というよりは、前作の延長線上にある作品のようで、シングルとしてリリースされることを前提として作られたようです。

タイトル曲「独壇場Beauty」は、ここ数年影を潜めていた、デジタルサウンドが戻ってきた作風で、四つ打ちのキックと、リズミカルなベースが耳に残ります。
Aメロとサビだけというシンプルな構成も中々珍しいですね。
本当はもう少し凝った展開も考えられていたそうですが、完成直前にそれらを取っ払い、シンプルなカタチで完成させたとか。
コーラスを用いたサビはとても強烈で、癖になるのですが、その分、Aメロや間奏等、他の部分はややインパクト弱めかな・・・という印象も受けました。
歌詞は、「memento mori」の延長線上にあるようですね。

カップリング曲の「Voo Doo」は、ノイズ塗れのギターがシンプルな8ビートに乗るナンバーで、どことなく「COSMOS」時代の楽曲を思い出しました。
櫻井さんのボーカルは、高音域が多めだったタイトル曲とは反対に、うねるような低音域を聴かせてくれます。
ノイズ、低音ボーカル、そしてシンプルかつ力強いリズムと、私にとっての理想のBTサウンドが揃っているからか、密かにタイトル曲よりお気に入りだったり(笑)。


3トラック目には、去年下半期のライブハウスツアー「memento mori REBIRTH」で演奏された「天使は誰だ」、そして初回盤のDVDには、同ツアーの「memento mor」「Coyote」「地下室のメロディー」「極東より愛を込めて」の映像が収録されています。
ホールツアーでは今井さんもアコギを弾いていたCoyoteは、こちらではエレキギターになっていたり、久々の映像化となる地下室のメロディーでは、ギタシンも登場したりと、見応え充分(笑)。


2010/04/30作成
独壇場Beauty
お気に入り:★★★★☆



最新アルバムからの先行シングル第二弾で、2009年第一弾シングル。
タイトル曲「GALAXY」は、真っ黒なジャケットと、目の周りを黒く塗りつぶしたメンバーのアー写からは想像できないような、クリアで軽快なポップナンバー。
どことなく「GLAMOROUS」を思い出す曲です。
こういったシンプルでマニアックなアピールの無い曲調で、メロディの良さで勝負出来るところが、BUCK-TICKがただマニア受けするだけのバンドではないことを証明していますね。

カップリングは、シャッフルのリズムに乗せた、甘ったるいルーズなノリの曲・・・ですが、ノイジーなギターと、不気味な表現を多用した歌詞もあり、不可思議な曲になっています。
正に今井節炸裂、といった感じです(笑)。
初めて聴いた時は、イントロで、Lucyの「9 days wonder」を思い出してしまいましたw


2009/01/28作成
GALAXY
お気に入り:★★★★



一年三ヶ月振りのリリースとなったシングル。
真っ白なジャケットアートやアーティスト写真からも連想出来るように、タイトル曲の「HEAVEN」は、真っ白な霧が晴れ行くような綺麗な世界観を持ったロックバラード。
そんな中に、今井さんのノイズギターが刺さり、ただ綺麗なだけでは終わらせないのが、またBTらしいですね(笑)。

カップリングの「真っ赤な夜」は、タイトル曲とは正反対の超攻撃的ロックンロール!(笑)
前作「天使のリボルバー」でも、ここまで攻撃的な曲はなかったのではないかと思いますし、ノイズも結構入っていて「Mona Lisa OVERDRIVE」の要素が少し入っている気がします(笑)。

恐らく、ここまで正反対の曲を一枚のCDにしたのは、意図的でしょう。
ますます次回作の方向性がつかめなくなってきました・・・(笑)。


2009/01/05作成
HEAVEN
お気に入り:★★★★☆



このシングルを買う一ヶ月ほど前に、ヤン・シュヴァンクマイエルの「アリス」を観た影響か、メロディはポップでも、どことなく影のある、薄気味悪い感じの曲だと想像していましたが、もうビックリして椅子ごと引っ繰り返りそうになるくらいポップ!
バンドサウンドの上を跋扈するポップなメロディは、まるでバンド初期のような、ロックをベースにしたナンデモアリなサウンドとでも言いましょうか。
特にサビのぶっ飛びっぷりは必聴(笑)。
22年も活動していて、未だに保守的なサウンドに走らない所は、ホント凄すぎると思う。

今井寿は、いやBUCK-TICKはあと10年戦える(爆)。

カップリングは、96年の曲「tight rope」のセルフカバー。
これは、今まで雑誌などで語られていた通り、曲の構成を一部変更し、打ち込み主体のアレンジから、生演奏主体のアレンジに生まれ変わっていました。
でも、私が、今までの打ち込み主体のバージョンが好きだったからか、前回のセルフカバー曲と比べると、第一印象はあまり良くなかったかなあ。
まあ、聴きこんでみれば、印象も変わるかも?

初回盤に付いているフォトブックも、今回は中々凝った写真が多く、観ていて面白いです。
特に、最後のページの櫻井さんは、「十三階は月光」の時のようで、まさに魔王ですな(笑)。

2007/08/08作成
2008/12/02加筆修正
Alice in Wonder Underground
お気に入り:★★★★



「次回作はR&R」という星野さんの発言から、結構ノリが良く軽快な曲(ALIVEみたいな)を想像していたので、これまた良い意味で期待を裏切ってくれました(笑)。
ミドルテンポの、渋い大人のロックですね。

歌詞も、今までとは方向性が180度変わり、幸せいっぱいな感じに。
2004年にご結婚された影響が出ているのかもしれませんね。
1991年から、ずっとずっと重く苦しいテーマを書き続けてきた人なので、今回のような正反対の歌詞が、うそ臭く聴こえず、また非常に重く響きます。
「誰に向けて書いた歌詞ですか」という質問に「歌詞はそれを見た(聴いた)瞬間、その人のものになるので、その人が想った人へ向けたものになるのでは」という答えを出す櫻井さんが、凄く素敵だった・・・(所々うろ覚えですが)。

そして、カップリング曲は、20年前の曲「MY EYES & YOUR EYES」の新録バージョン。
今回、こちらに期待していた方も多いのではないでしょうか(笑)。
年末の「DAY IN QUESTION」で、昔の曲が演奏される時のように、若干のアレンジを加えたカタチでレコーディングされたのかな、と想像していたのですが、結構大胆に曲の構成が変わっていました。
「新録」というより「新約」みたいな(笑)。
以前の青春歌謡ロックといった雰囲気から一転、アルペジオを中心に構成された、大人の色気漂うムーディな曲へ。
まるで、20年前の思い出を歌っているかとも感じられる、原曲とはまた違う魅力を放っています。

2007/06/06作成
2008/12/02加筆修正
RENDEZVOUS
〜ランデヴー〜
お気に入り:★★★★



2006年唯一のリリースで、前後のアルバムに収録されなかった単発型のシングル。
前アルバム「十三階は月光」の世界観を引き継ぎながらも、和風ゴシックともいえる、アルバムとはまた違う世界観を持っていて、単発のシングルだからこそ、出来た世界観なのかもしれません。

タイトル曲「蜉蝣」は、BUCK-TICK得意のメロディアスなミドルチューンですが、サビからスタートしたり、Aメロ→Bメロ→サビを繰り返す構成等、シングルらしい分かりやすい作りになっています。
アニメのタイアップが先に決まっていて、それに合わせて作ったらしいので、その影響が出ているのかもしれませんね。
何気に、タイアップ前提で曲を作ったのは、20年間の活動の中でも、初めての経験だったそうです(笑)。

B面曲の「空蝉」は、アルペジオメインの、しっとりとした曲。
今にも雨が降りそうな、ジメッとした夏の空を連想させる、しっかりとした世界観を持った曲です。


2008/12/17作成
蜉蝣 〜かげろう〜
お気に入り:★★★★



アニメ「トリニティブラッド」のタイアップが決まり、12年振りのリリースとなった、6thシングル。
1993年発売のシングルをタイアップ(しかもOP!)にするなんて、このアニメの作者か、もしくはアニメの総監督は、絶対BTファンだな(笑)。

タイトル曲の「ドレス -Bloody Trinity mix-」は、イントロや、女性コーラスの有無以外は、原曲のアルバム版に近い感じです。
低音域をうねる様に動くベースと、分散したギターとキーボードの音が、不思議な浮遊感を感じさせるダークバラードと言った感じでしょうか。

カップリングには、1993年当時のLIVE音源が収録されています。
この時期のLIVEは、映像化も音源化もほとんどされていないので、貴重なテイクと言えるでしょう。


2008/12/17作成
ドレス
お気に入り:★★★★



アルバム「十三階は月光」の先行シングルであり、アルバムのキーになる二曲が収録されています。
タイトル曲「ROMANCE」は、BT得意のミドルチューンですが、今までの流れから一転、デジタルな音を極力廃した、体温を感じる音と、嫌味にならない、絶妙なゴシックの世界を感じさせる傑作。
シンプルな曲構成とメロディならではの、櫻井さんの歌唱の素晴らしさも、楽曲の良さを何倍にも跳ね上げています。

B面の「DIABOLO」は、必要最低限の音のみで構成され、スカスカでチープな音色で仕上げられた、「作り物、見世物」っぽさが出ている曲。
A面の美麗な感じとは正反対の、汚れた感じ、毒々しい感じが出ています。


初回盤のDVDには、2004年12月29日のDIQより、「LOVE ME」を収録。
86〜90年までの曲を今のBTが演ると、高確率で大化けしますが、これも例に洩れず、演奏力、表現力共に凄まじい飛躍を感じれます。


2008/12/17作成
ROMANCE
お気に入り:★★★★



2003年末にリリースされたシングルで、前後のアルバムには収録されなかったシングル。
世界観的には、前々作「極東I LOVE YOU」に近いかもしれません。

タイトル曲「幻想の花」は、アコギを中心とした正統派バラード。
近年の攻撃的なサウンド、メロディとは明らかに違うもので、作曲者の星野さんが、どうしてもシングルで!と希望した曲だそうです。

B面の「ノクターン -rain song-」は、これまた「極東〜」の世界観を継いだ、アコギの質感とデジタルの無機質感を融合させた曲で、BUCK-TICK特有の空間美を堪能できる、隠れた名曲だと思います。


2008/12/17作成
幻想の花
お気に入り:★★★☆






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